基本工具のきほん

DIY初心者のための水平器(レベル)の使い方:水平・垂直を正確に出す基本

Tags: 水平器, レベル, DIY基本, 工具の使い方, 測定

DIYで家具を作ったり、棚を取り付けたりする際に、「水平」や「垂直」が正確に出ていないと、仕上がりが歪んでしまったり、不安定になってしまったりすることがあります。見た目が悪くなるだけでなく、物の落下などにつながる可能性も考えられます。

そこで重要になるのが、「水平器(レベル)」という工具です。水平器は、文字通り物や面が水平であるか、あるいは垂直であるかを正確に測るために使用します。この水平器を正しく使うことで、DIYの精度が格段に向上し、より安全で美しい作品を作ることができます。

この記事では、DIY初心者の方向けに、水平器の基本的な使い方、種類、そして正確な測定のためのポイントを分かりやすく解説します。

水平器(レベル)とは?その基本的な構造

水平器は、主に液体と気泡が入った「気泡管」と呼ばれる透明な管を使って、水平または垂直を測定する工具です。

気泡管は、中央が少し膨らんだカーブ状になっており、その中に少量の液体(アルコールなどが使われることが多い)と気泡が入っています。この気泡は常に液体の中で一番高い位置に集まる性質があります。

気泡管の中央には、通常2本の線が引かれています。測定したい面が正確に水平または垂直になっている場合、気泡がこの2本の線のちょうど間に位置するようになっています。

水平器には、水平を測るための気泡管と、垂直を測るための気泡管がついています。多くの水平器は、上面で水平を、側面で垂直を測れるようになっています。

DIYでよく使う水平器の種類

水平器にはいくつかの種類がありますが、DIYで最も一般的で使いやすいのは「箱型レベル」と呼ばれるタイプのものです。

箱型レベル

長方形の箱のような形をした水平器です。アルミなどの素材でできており、比較的頑丈です。長さは15cm程度の短いものから、1mを超える長いものまで様々です。

初心者のうちは、まず30cm〜60cm程度の汎用性の高い箱型レベルを一つ持っておくと良いでしょう。

その他にも、配管工事などでパイプの水平を測るための「パイプレベル」や、レーザー光線で水平・垂直の基準線を出す「レーザーレベル」などがありますが、これらは用途が限られたり、扱いが難しくなるため、まずは基本的な箱型レベルから始めることをおすすめします。

正確な水平・垂直を出すための水平器の正しい使い方

水平器は、ただ置けば良いというものではありません。正しく使うための手順とコツがあります。

1. 準備

2. 水平器の置き方

3. 気泡の読み方

図解や写真があれば、気泡が真ん中にある状態と、左右にずれている状態を見比べられると理解しやすいでしょう。(図A-1:水平状態の気泡、図A-2:水平でない状態の気泡)

4. 複数箇所での確認

正確を期すためには、対象面の端だけでなく、中央や反対側の端など、複数箇所で水平または垂直を確認することをおすすめします。長い面の場合は、水平器を少しずつ移動させながら全体の傾きを確認します。

また、水平器を180度回転させて同じ場所を測ってみることも、水平器自体の精度を確認する上で有効な方法です。向きを変えても気泡の位置が変わらないようであれば、水平器の精度は比較的保たれていると言えます。

水平器を使う上での注意点

水平器は比較的安全な工具ですが、より正確に、長く使うためにはいくつか注意しておきたい点があります。

DIYにおける水平器の活用例

水平器は様々なDIYシーンで活躍します。

まとめ

水平器(レベル)は、DIYの仕上がりを左右する非常に重要な基本工具です。正確な水平や垂直が出ているかどうかで、作品の見栄えだけでなく、機能性や安全性も大きく変わってきます。

この記事でご紹介したように、水平器の基本的な構造を理解し、正しい置き方、気泡の読み方をマスターすることで、より精度の高いDIY作業を行うことができます。また、水平器は精密工具であることを意識し、落下や衝撃に注意して丁寧に取り扱うことで、長く正確に使用することができます。

ぜひ、今回の内容を参考に、あなたのDIYに水平器を積極的に取り入れてみてください。正確な作業は、DIYをより楽しく、そして安全なものにしてくれるはずです。